KREMENTZ(クレメンツ)
帆船で渡った少年が築いた、アメリカ宝飾界の伝説
【1866年、フロンティアスピリットが生んだ産声】
1866年、ジョージ・クレメンツ氏によって設立されたKREMENTZ。
ドイツに生まれ、10歳で家族と共に帆船に揺られてアメリカへと渡った少年の物語は、まさにアメリカン・サクセス・ストーリーそのものでした。
1876年に彼が設計した「一枚の純金板から一体成型で襟ボタンを作る機械」は、その画期的な精度から世界的なシェアを獲得。当時の紳士淑女の装いに欠かせない名門ブランドとして、その地位を不動のものにしたのです。
【究極の技術「14金オーバーレイ」の魔法】
1880年代、クレメンツは独自の「14金オーバーレイ(金張り)」技術を完成させました。
卑金属を2枚の14金板で挟み込むこの技法は、一般的なゴールドプレート(金メッキ)に比べ、実に30倍近い厚みの金層を誇ります。この圧倒的な耐久性こそが、100年近い時を経てもなお、地金が露出することなく、本物の14金と同じ瑞々しい輝きを保ち続けている理由なのです。
その品質は「全米で最も厳しい審美眼を持つ高級宝飾店」に並ぶにふさわしい、最高級の素材と職人技の結晶でした。
【世界を旅した宝石探検家として】
1920年代に女性用ジュエリーへと進出したクレメンツ。
創業者の情熱は宝石そのものにも注がれました。
当時、西洋人が足を踏み入れることさえ困難だったミャンマーやスリランカへと自ら赴き、誰も見たことのないような美しい宝石をアメリカへと持ち帰ったのです。
米国宝石学会(AGS)をはじめとする主要な宝飾関連団体の重要メンバーでもあった彼らの審美眼は、瑞々しく艶を湛えた翡翠や、深みのあるアメジストなど、作品に宿る一石一石のクオリティに今も息づいています。
【三代に渡り守り抜かれた「真実の輝き」】
その後、3代目のリチャード・クレメンツ氏が色石への情熱をさらに強化。
タンザナイトやトルマリンなどの希少石を用いた高級ラインを展開し、アメリカの宝飾界を牽引しました。
2012年に彼が逝去したことで、その140年以上にわたる活動の幕を閉じましたが、その傑作たちは「未来のアンティーク」として、世界中のコレクターを今も魅了し続けています。
「一生、共に歩める輝きを」
KREMENTZのジュエリーに刻まれた刻印は、品質への絶対的な自信の証。
Antique Voyageでは、その長い歴史の中でも特に気品に満ちた、天然石とゴールドの調和が美しいピースを厳選してお届けしています。