MIRIAM HASKELL(ミリアム ハスケル)の、ライオンと王冠と鍵 ロイヤルクレスト 紋章のヴィンテージ・ブローチです。
ハスケルジュエリーで特徴的なロシアンゴールドのメタル製で、中央に鍵と王冠、それを支えるようにして左右に後ろを向いたライオンが細かく模られています。
クラッシックなシンプル・ビューティのブローチ。
さりげなくハスケルのクオリティが光る、美しい紋章のブローチです。
メーカー: MIRIAM HASKELL(ミリアム ハスケル)
材質: ロシアンゴールド・メタル
サイズ: 直径約 縦4.2cm x 横6.7cm
刻印: MIRIAM HASKELL
【コンディション】VERY GOOD
メタル表面に極小のスレキズ、右端から裏のピンとその周りにかけて、ヤケのように黒ずんだ箇所がみられます。
黒ずみは主に裏側で着用時に差し障りない程度のもので、全体的にはエクセレントに近く、美しいゴールドカラーの綺麗なコンディションです。
上記コンディションより、アウトレットとしてご案内させて頂きます。
*ヴィンテージのお品につき、デッドストック商品でも経年上の傷みが少なからずともございます。
新品とは異なりますことをご理解ください。
MIRIAM HASKELL(ミリアム ハスケル) 1899 – 1981 |
1899年アメリカ・インディアナ州生まれ。
コスチュームジュエリーの創始者と言われるミリアム・ハスケル(Miriam Haskell )は、1926年に500ドルをポケットにニューヨークに移住、古いMcAlpinホテルでジュエリー・ブティックをオープンしました。
ハスケル自身は、実はデザイナーというよりも、優れたデザイナーを見抜き・スカウトするプロデューサー(又はバイヤー、ショップオーナー)でした。詳しくは初期に自身がデザインしたジュエリーもあったようですが、刻印をつけることはしていない為ほとんど知られていません。
その為、当初はパリから輸入したシャネルなどのコスチュームジュエリーが中心の販売で、自身のブランドを立ち上げた後も、しばらくはそのジュエリーと並んでシャネルが提供されていたようです。
ハスケルの才能が開花しショップは大繁盛、瞬く間にWest 57th Streetに2店舗目をオープンさせます。
同年、Macy’sデパートのショーウィンドウでその才能に惹かれスカウトした、デザイナーのフランク・ヘス(Frank Hess)をパートナーに迎え、いよいよコスチュームジュエリー業界成功への階段を上りはじめます。
フランク・ヘスは、1926年から1960年のハスケルが会社を辞任するまでの間、チーフデザイナーとして何年もの間デザインを手がけ、最後までハスケルの右腕として活躍しました。
ハスケルは、金メッキのフィリグリーやフォックスパール、オーストリアのクリスタルビーズ、イタリアのムラノガラス(ヴェネツィアにあるムラーノ島からの吹きガラスビーズ)、ハスケルジュエリーで多くみられるローズモンテ(下が平らの形のラインストーン)などをとりわけ好んで使用しました。
1930年代にはショップを5番街に移転。手頃な価格のアートガラスやラインストーン、金メッキ素材のジュエリーが世界大恐慌の時代に人気を呼び、更にマイアミやロンドンの百貨店「Saks Fifth Avenue」「Burdine's」へと、活躍の場を広げていきます。中でも、手作りのフラワーモチーフのコスチュームジュエリーは、マンハッタンのスタイリッシュな女性達を魅了し成功をおさめました。
おそらくハスケルはデザイナーではなかったからか、20年以上もの間ほとんどの作品に刻印をつけることをしていませんでした。刻印が初めてつけられたのは1940年代後半からで、1950年以前に製作されたジュエリーは、ハスケル初期などとよばれ、実際同社で製造販売されたものでも、判別が非常に難しいとされているのもこのブランドの特徴的なところです。
ハスケルは、ジュエリーパーツを求めてヨーロッパなど自ら世界各地を渡り歩き、そうして選りすぐってきた上質な素材を使用して、接着剤を使用することなく(極一部を除き)どんな小さなラインストーンでも全て爪留めで、ビーズやパールなどはワイヤーを使用して、全ては職人の手作業で最後の工程まで細やかに製作されました。
中でも、ハスケル社の作品でよくみられるアンティーク調のシックなロシアンゴールドや、年月を経てもいまだ美しいパールなどは、想像するだけで気が遠のくほどのいくつもの工程を経て、丹精込めて丁寧に仕上げられています。 |