あどけない表情に宿る、1960年代の職人技と遊び心
ヴィンテージ・ジュエリーの名門Trifari(トリファリ)による、愛嬌たっぷりのテディベアをモチーフにしたブローチです。
1960年代のアニマルシリーズの中でも、複数の素材を巧みに組み合わせた、非常に手の込んだ作りが魅力の稀少なピースです。
まず目を引くのは、ふっくらとしたお腹を彩るミルクホワイトのエナメル。
その柔らかな質感と対照的に、顔や手足にはトリファリの代名詞とも言える、毛並みまで表現したような細やかなゴールドトーンのテクスチャーが施されています。
そして、このテディベアに命を吹き込んでいるのが、グリーンの瞳。
鮮やかなルーサイトカボションの輝きが、どこか懐かしく、温かみのある表情を作り出しています。
さらに、手足の先と頭頂部には、小さなクリスタル・ラインストーンがさりげなく配され、控えめなきらめきを添えています。
大人こそ愉しみたい、上質なアニマル・ジュエリー
小ぶりで取り入れやすく、気負わず身に着けられるサイズ感です。
しっかりとした作りによる適度な重みがあり、安定感のある着け心地も魅力です。
可愛らしいモチーフでありながら、トリファリらしい確かな造形美が宿るこのブローチは、大人の装いに「ウィット」と「癒やし」を届けてくれます。
長い年月を旅してきたテディベア。その穏やかな佇まいは、手にするたびに心を和ませてくれます。

(画像は拡大してご覧いただけます。)
| ブランド | Trifari(トリファリ) |
| サイズ | 約 縦3.0cm × 横2.5cm |
| 材質 | ゴールドトーン・メタル、エナメル、ルーサイト、ラインストーン |
| 刻印 | クラウンマーク+TRIFARI© |
| コンディション | Very Good - Excellent
全体的にとても綺麗なコンディションです。
ラインストーンは非常に小さなものですが、欠けや抜けもなく、全体として整った印象です。エナメルには手仕事ならではのわずかな濃淡が見られますが、当時の風合いとしてお楽しみいただける範囲です。 |
※ヴィンテージ品のため、経年によるごくわずかなスレや風合いが見られる場合がございますが、いずれも全体の印象を損なうものではありません。
※ジュエリーのみのお届けです。アンティーク等の撮影小道具は含まれません。
Antique Voyage Magazine
トリファリが贈る、素材と遊び心の「アニマル・ファンタジー」
1960年代、異素材が奏でる「大人の甘さ」
ヴィンテージ・ジュエリーの黄金期、1960年代のトリファリは、より自由でデコラティブな表現へと進化を遂げました。
ミルクホワイトのエナメル、宝石のように艶やかなルーサイト、そして細部に煌めくラインストーン。
単一の素材では表現できない立体感と色彩のコントラストは、当時の熟練した職人技があってこそ成し得たものです。写実的な美しさを追求した時代を経て、この頃には「身に着ける人を笑顔にする」ような、ウィットに富んだ愛らしい造形が次々と誕生しました。
細部に宿る、コストを度外視した「盛り」の美学
今回のテディベアに見られるように、手足の先にまでラインストーンを詰め込むといった細部への執念。
これこそが、大量生産の波が押し寄せる直前、職人の手仕事と素材の豊かさを最優先できた時代ならではの贅沢な特権です。異なる質感を一つの小さな体に凝縮させ、完璧なバランスでまとめ上げる。その圧倒的な「盛り」の美学にこそ、半世紀を過ぎても色褪せない、トリファリの真の豊かさが隠されています。
- Message from Antique Voyage -
わたしの想い
トリファリのアニマルたちはどれも魅力的ですが、このテディベアには、思わず手にとって微笑んでしまうような、甘く純粋な愛らしさが詰まっています。
当店ではこれまで、同じシリーズのお猿やアヒル、お魚などをご紹介してきましたが、このテディベアのご紹介は今回が初めてです。
同系統の中でも出回りは多くなく、なかなか出会えないタイプの作品です。
ミルクホワイトのエナメルお腹に、鮮やかなグリーンの瞳。そして何より、手足の先にまで一粒ずつ丁寧にラインストーンが詰め込まれているのには、驚かされます。
ここまで細部に贅沢な装飾を施せるのは、やはりこの年代の作品ならでは。
どこを眺めても隙のない、当時の確かな職人技が光る「凝った」作り。
小さな体に宿るその豊かな温もりが、あなたの毎日にふとした癒やしと、柔らかな笑顔を届けてくれる存在になれたら嬉しいです。
Antique Voyage フィッシャー
The Legend of Costume Jewelryハリウッドが愛した、永遠のシグネチャー
Trifari(トリファリ)
【イタリアの職人魂とニューヨークの洗練】
1910年、イタリアの熟練金細工師グスタボ・トリファリ(Gustavo Trifari)がニューヨークで設立。当初はヘア・オーナメントを製造していましたが、1925年にレオ・クルスマン(Leo Krussman)とカール・フィシェル(Carl Fishel)と提携し「KTF」として発展。後に再び「TRIFARI」ブランドへと戻り、高品質なコスチュームジュエリーの代名詞となりました。
【アルフレッド・フィリップが築いた黄金時代】
トリファリの黄金時代を支えたのは、カルティエ(Cartier)やヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)で名を馳せた伝説のデザイナー、アルフレッド・フィリップ(Alfred Philippe)です。1930年の入社後、彼が持ち込んだインビジブル・セッティング(Invisible setting)に着想を得たハイジュエリーの表現は、安価な模倣品とは一線を画す、芸術的な風格をトリファリに与えました。そして、1937年には品質の証である「クラウン(王冠)マーク」が誕生しました。その品質とエレガンスは、マミー・アイゼンハワー(Mamie Eisenhower)大統領夫人をはじめ、ハリウッド映画界やブロードウェイのスターたちを魅了し続けてきました。
【革新的な素材と時代を映すデザイン】
「手の届くラグジュアリー」を掲げ、ロジウムメッキや独自の金合金「トリファリウム(Trifanium)」などの新素材を次々と導入。1930年代のアールデコからミッドセンチュリーのエレガンスまで、トレンドを巧みに乗り切った職人技は、今なお高いコレクタブル価値を誇ります。
【知性と美学を継承するピース】
1970年代のホールマーク(Hallmark)社、1990年代のモネ(Monet)グループへの買収を経て、実質的にその輝かしい幕を閉じた往時のトリファリ。アンティーク・ボヤージュでは、往時の希少なヴィンテージ・ピースなどを、厳選してご紹介しています。
Antique Voyage Curated Collection