天体のロマンを纏う、1969年のクラシカルな造形美
ヴィンテージ・ジュエリーの名門Trifari(トリファリ)による、12星座(ゾディアック)シリーズから、魚座(Pisces/ピスケス)のブローチです。
1969年に発表されたこのシリーズは、古代ローマ美術を思わせるクラシカルで繊細なデザインが特徴で、現在もコレクターの間で高い人気を誇る名作です。
まず目を引くのは、滑らかな光沢を放つゴールドのサークルエッジと、その内側に施された緻密なテクスチャーとの美しいコントラストです。
ゴールド地に細やかな凹凸を刻むことで、光を優しく乱反射させる職人技は、まさにトリファリらしい上質な金工技術。中央には、生き生きとした表情の2匹の魚が立体的に模られ、中央の星とともに丸いフレームの中に美しく収まっています。
さらに裏面を返すと、星座の期間である「FEB 19 PISCES MAR 20」の文字が刻まれており、見えない部分にまで行き届いたクラフトマンシップに魅了されます。
大人の装いに宿す、知性とエスプリ
サークル状のデザインは胸元で収まりが良く、ジャケットの襟元やコート、厚手のニットにも調和するサイズ感です。
しっかりとしたメタルワークによる適度な重みがあり、手にした瞬間に伝わる重厚さと、身に着けたときの安定感も大きな魅力です。
星座というパーソナルなモチーフでありながら、甘くなりすぎず、クラシカルな気品を放つこのブローチは、日々の装いに確かな知性と大人のウィットを添えてくれます。
半世紀以上の時を旅してきた魚座のブローチ。
身につけるたび、そのクラシカルな佇まいに心惹かれる一品です。
1969 VINTAGE EVIDENCE1969年に発表された、トリファリの星座シリーズ
1969年に発表されたトリファリのゾディアック(星座)シリーズ広告です。
宇宙を思わせる深いブルーの背景に、12星座のモチーフが並ぶ印象的なビジュアルは、当時のミッドセンチュリー期に高まっていた天体や占星術への憧憬を感じさせます。
このシリーズは当時『Vogue』誌などでも紹介され、現在もコレクターの間で高い人気を誇っています。

— 1969年発行 TRIFARI「ZODIAC」シリーズ 広告資料 —
| ブランド | Trifari(トリファリ) |
| サイズ | 直径 約 3.5cm |
| 材質 | ゴールドトーン・メタル |
| 刻印 | クラウンマーク+TRIFARI© 、FEB 19 PISCES MAR 20 |
| コンディション | Very Good - Excellent ヴィンテージ特有のごく微細な変色が一部に見られますが、全体の印象を損なうものではなく、良好なコンディションです。裏面の打刻も鮮明に残っています。 |
※ヴィンテージ品のため、経年によるごくわずかなスレや風合いが見られる場合がございますが、いずれも全体の印象を損なうものではありません。
※ジュエリーのみのお届けです。アンティーク等の撮影小道具は含まれません。
Antique Voyage Magazine
トリファリが贈る、星座に託したミッドセンチュリーの天体ロマン
1969年、古代ローマ美術の薫りを宿す高貴な「サイン」
1969年に発表されたトリファリの12星座(ゾディアック)シリーズは、コスチュームジュエリーの歴史の中でも高い人気を誇るコレクターズアイテムです。
最大の特徴は、古代ローマ美術の彫刻やコインを思わせる、クラシカルで格式高いデザイン。
単なる星座のシンボルマークに留めず、丸い宇宙のフレームの中に立体的な絵画を描くような高い美術性は、当時の熟練した原型師たちのプライドを感じさせます。
ゴールドという単一のカラーの中で、彫刻的な表現のみでモチーフを際立たせる手法は、大人のためのモダン・ジュエリーとして今なお傑出した存在感を放っています。
細部に宿る、トリファリ独自の「質感の魔術」
今回の魚座ブローチの魅力を支えているのは、トリファリの金工技術を代表するテクスチャーの美学です。
魚の鱗の一枚一枚の立体的な表現、中央に添えられた星のモチーフ、そして背景の地金に施された、まるで砂地やさざ波を思わせる細やかな仕上がり。艶やかに磨き上げられたサークルの外縁部分と、このマットな内側が隣り合うことで、限られたスペースの中に深い奥行きが生まれています。触れたときの適度な重みとともに、手仕事の贅沢さを教えてくれる美しい仕掛けです。
The Legend of Costume Jewelry
ハリウッドが愛した、永遠のシグネチャー
Trifari(トリファリ)
【イタリアの職人魂とニューヨークの洗練】
1910年、イタリアの熟練金細工師グスタボ・トリファリ(Gustavo Trifari)がニューヨークで設立。当初はヘア・オーナメントを製造していましたが、1925年にレオ・クルスマン(Leo Krussman)とカール・フィシェル(Carl Fishel)と提携し「KTF」として発展。後に再び「TRIFARI」ブランドへと戻り、高品質なコスチュームジュエリーの代名詞となりました。
【アルフレッド・フィリップが築いた黄金時代】
トリファリの黄金時代を支えたのは、カルティエ(Cartier)やヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)で名を馳せた伝説のデザイナー、アルフレッド・フィリップ(Alfred Philippe)です。1930年の入社後、彼が持ち込んだインビジブル・セッティング(Invisible setting)に着想を得たハイジュエリーの表現は、安価な模倣品とは一線を画す、芸術的な風格をトリファリに与えました。そして、1937年には品質の証である「クラウン(王冠)マーク」が誕生しました。その品質とエレガンスは、マミー・アイゼンハワー(Mamie Eisenhower)大統領夫人をはじめ、ハリウッド映画界やブロードウェイのスターたちを魅了し続けてきました。
【革新的な素材と時代を映すデザイン】
「手の届くラグジュアリー」を掲げ、ロジウムメッキや独自の金合金「トリファリウム(Trifanium)」などの新素材を次々と導入。1930年代のアールデコからミッドセンチュリーのエレガンスまで、トレンドを巧みに乗り切った職人技は、今なお高いコレクタブル価値を誇ります。
【知性と美学を継承するピース】
1970年代のホールマーク(Hallmark)社、1990年代のモネ(Monet)グループへの買収を経て、実質的にその輝かしい幕を閉じた往時のトリファリ。アンティーク・ボヤージュでは、往時の希少なヴィンテージ・ピースなどを、厳選してご紹介しています。
Antique Voyage Curated Collection