幸福を運ぶ青い鳥が、春空に描く小さなプロローグ。
コスチュームジュエリーの代名詞、Trifari(トリファリ)による、ハチドリを思わせる青い鳥のヴィンテージ・ブローチです。
刻印から、1970年代後半〜1980年代頃に制作された、トリファリ後期の作品と考えられます。
ゴールドトーンのメタルを土台に、躍動感のある流線型のフォルムには、深みと透明感が混ざり合うマーブルブルーのエナメルペイントが施されています。
翼のラインには、大小異なるエメラルドグリーンのラインストーンがバランスよく配され、その輝きがこの青い鳥の凛とした清潔感を際立たせています。
シンプルながらも、トリファリらしい気品と知性を感じさせる造形は、胸元にそっと留めるだけで、空を舞うような軽やかさを添えてくれる一点です。
ノスタルジックな色彩が奏でる、春の調べ
本作の魅力は、その端正な造形もさることながら、ゴールド、ブルー、グリーンが織りなす美しいコントラストにあります。海や空を思わせるブルーエナメルと、鮮やかなエメラルドグリーンのラインストーン。
この組み合わせは、見る人の心にどこか遠い日の、やわらかな春の記憶を呼び起こすような、優しくノスタルジックな雰囲気を放っています。
派手すぎず、けれど確かな存在感を放つこのブローチは、日々の暮らしに、空をかすめるような軽やかさと、ささやかな幸福の気配をそっと添えてくれます。

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ETERNAL PROLOGUE ―― 私の想い
「ようやく、また会えた!」
見つけた瞬間、思わず心が弾みました。
4年ぶりに舞い戻ってきてくれたこの青い鳥。
軽やかに空を舞うその姿は、よく目を凝らすと、少し長めのくちばしや扇のように美しい尾羽に、ハチドリの姿がふと重なります。
その繊細な造形は、見るたびに異なる表情を見せ、静かな余韻を残します。
トリファリのバードモチーフは世界中にコレクターが多く、こちらのデザインも今では、なかなか出会う機会の少ない存在となっています。
古くから鳥は、「帰還」や「愛」、そして「幸福」の象徴として愛されてきました。
4年前にお見送りした時と同じように、あるいはそれ以上の愛おしさを持って、次の持ち主様へと繋いでいきたい。そう思わせてくれる、特別な力を持ったブローチです。
私自身が愛してやまないものを探し続ける旅は、こうして静かに続いていきます。
さて、この青い鳥は、どこまで飛んでいくのでしょうか。
Antique Voyage フィッシャー
| ブランド | Trifari(トリファリ) |
| 年代 | 1970年代後半〜1980年代頃 |
| サイズ | 約 縦5.2cm x 横5cm(最長部)サイズ選びのガイド |
| 材質 | ゴールドトーン・メタル、エナメル、ラインストーン |
| 刻印 | TRIFARI© |
| コンディション | Excellent
目立つ傷みはなく、非常に美しいコンディションを保っています。エナメルの艶も健在で、石落ちなども見られず、オリジナルの状態が良好に保たれています。 |
※長い年月を経て愛されてきたヴィンテージ品のため、新品とは異なる微細な風合いがございます。時の刻んだ風合いとしてご理解いただけますと幸いです。
※ジュエリーのみのお届けです。撮影小道具は含まれません。
Antique Voyage Magazine
「愛と奇跡」を象徴するハチドリ
トリファリが描く、躍動の造形美
トリファリのバードモチーフは、単なる写実を超えた「優雅な抽象」が魅力です。本作に用いられたマーブル・エナメルは、複数の色が重なり合うことで深みを生み、一つとして同じ表情がありません。
ゴールドの縁取りがその輪郭を際立たせ、空をかすめるような軽やかさと、気高い美しさを同時に表現しています。
「静止した一瞬」を纏う、ハミングバードの魔法
一秒間に数十回という驚異的な速さで羽ばたき、空中で静止(ホバリング)するハチドリ。
その姿は古くから「不可能を可能にする奇跡」や「人生の歓び」の象徴として、ネイティブアメリカンの伝承などでも語り継がれてきました。
トリファリがこの小さな鳥に託したのは、花の蜜を吸う刹那の輝き。鋭いくちばしが描く直線と、扇のように広がる尾羽の曲線。この緻密な造形美こそが、名門が長年描き続けてきたハミングバードの真骨頂です。胸元にこの「青い奇跡」を留めるたび、立ち止まることで見えてくる美しさや、前向きなエネルギーを静かに感じさせてくれます。
The Legend of Costume Jewelry
ハリウッドが愛した、永遠のシグネチャー
Trifari(トリファリ)
【イタリアの職人魂とニューヨークの洗練】
1910年、イタリアの熟練金細工師グスタボ・トリファリ(Gustavo Trifari)がニューヨークで設立。当初はヘア・オーナメントを製造していましたが、1925年にレオ・クルスマン(Leo Krussman)とカール・フィシェル(Carl Fishel)と提携し「KTF」として発展。後に再び「TRIFARI」ブランドへと戻り、高品質なコスチュームジュエリーの代名詞となりました。
【アルフレッド・フィリップが築いた黄金時代】
トリファリの黄金時代を支えたのは、カルティエ(Cartier)やヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)で名を馳せた伝説のデザイナー、アルフレッド・フィリップ(Alfred Philippe)です。1930年の入社後、彼が持ち込んだインビジブル・セッティング(Invisible setting)に着想を得たハイジュエリーの表現は、安価な模倣品とは一線を画す、芸術的な風格をトリファリに与えました。そして、1937年には品質の証である「クラウン(王冠)マーク」が誕生しました。その品質とエレガンスは、マミー・アイゼンハワー(Mamie Eisenhower)大統領夫人をはじめ、ハリウッド映画界やブロードウェイのスターたちを魅了し続けてきました。
【革新的な素材と時代を映すデザイン】
「手の届くラグジュアリー」を掲げ、ロジウムメッキや独自の金合金「トリファリウム(Trifanium)」などの新素材を次々と導入。1930年代のアールデコからミッドセンチュリーのエレガンスまで、トレンドを巧みに乗り切った職人技は、今なお高いコレクタブル価値を誇ります。
【知性と美学を継承するピース】
1970年代のホールマーク(Hallmark)社、1990年代のモネ(Monet)グループへの買収を経て、実質的にその輝かしい幕を閉じた往時のトリファリ。アンティーク・ボヤージュでは、アルフレッド・フィリップの哲学が息づく1960年代頃の希少なヴィンテージ・ピースなどを、厳選してご紹介しています。
Antique Voyage Curated Collection