黄金の蔓にたわわに実る、クラシックな葡萄の造形美
コスチュームジュエリーの代名詞、Trifari(トリファリ)による、パールの実とゴールドバイン(葡萄の蔓)が織りなす、気品溢れるヴィンテージ・ブローチです。
本作の最大の魅力は、トリファリが得意とする緻密なメタルワークにあります。
ゴールドトーンのツルには、2種類の異なるテクスチャーが施されたリーフが組み合わされており、特に艶やかな光沢を持つ葉が後付けで立体的に配置されることで、自然な奥行きと躍動感を生み出しています。
葡萄の房には、大きさの異なるパールがリズムよく配され、まるで熟した果実が光を湛えているかのよう。
強く輝きを主張するのではなく、素材それぞれの質感を際立たせることで生まれる「静かなゴージャス感」は、トリファリ黄金期ならではの卓越したデザインセンスの賜物です。
装いに豊穣の輝きを添える、タイムレスな名作
葡萄モチーフは古くから「豊穣」や「結びつき」の象徴として愛されてきましたが、トリファリの手にかかれば、これほどまでに洗練されたエレガンスへと昇華されます。
しっかりとした存在感がありながら、パールとゴールドのクラシックなコンビネーションは、どんな色の装いにもしっとりと馴染みます。
ジャケットの襟元や、厚手のニットのアクセントに。
半世紀以上の時を経てもなお、手にするたびに新しい発見があるような、深みのある美しさを湛えた一品です。

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| ブランド | Trifari(トリファリ) |
| サイズ | 一番長いところ約 縦6cm × 横4.5cm |
| 材質 | ゴールドトーン・メタル、人工パール |
| 刻印 | クラウンマーク+TRIFARI©(1955年 〜 1969年頃) |
| コンディション | Very Good - Excellent
パールには剥げが見られず、一粒一粒が瑞々しく、非常に艶やかな美しい状態を保っています。
メタル部分は、光の加減でようやく見える程度のごく微細なスレなどはございますが、全体として目立つ傷みはなく、この年代のトリファリの中でも素晴らしいコンディションを維持している一品です。 |
※ヴィンテージ品につき、経年上の極小のスレや汚れは、新品とは異なる趣としてご理解ください。
※ジュエリーのみのお届けです。撮影小道具は含まれません。
Antique Voyage Magazine
トリファリが描くボタニカルなエレガンス
自然美をジュエリーへと昇華させる「造形力」
トリファリの最盛期、草花や樹木といった自然の生命をモチーフにしたボタニカルデザインは、ブランドを象徴する表現のひとつとして多くの人々を魅了しました。
単なる写実にとどまらず、風にそよぐ葉のうねりや、光を湛える果実のようなパールの配置。そこには、アルフレッド・フィリップ(Alfred Philippe)をはじめ、ハイジュエリーの技法を熟知したデザイナーたちの審美眼と立体造形の感覚が、確かに息づいています。
時を超えて愛される「ゴールド×パール」の気品
トリファリ独自のテクスチャーが施された、深みのある質感のゴールドトーンのメタルと、まろやかなパールのコンビネーションは、ブランドを象徴する不変のスタイルです。
繊細なテクスチャーが刻まれたメタルの温かみと、パールの清らかな輝きが織りなすハーモニーは、どんな時代にあっても、装いに静かな品格を添えてくれます。
自身のスタイルに寄り添う、タイムレスな美学
流行が移り変わっても、自然をモチーフにしたジュエリーが愛され続けるのは、そこに普遍的な美しさが宿っているから。トリファリのボタニカル・ピースは、ジャケットの襟元やシンプルなニットに添えるだけで、持ち主の個性を静かに引き立ててくれます。
半世紀以上の時を経てなお色褪せないそのエレガンスは、装いの軸を持つ大人の女性に自然と寄り添う、確かなスタンダードと言えるでしょう。

(画像は拡大してご覧いただけます。)
- Message from Antique Voyage -
わたしの想い
数年ぶりに店内へ戻ってきてくれた、こちらのデザインの葡萄のブローチ。
葡萄モチーフのジュエリーは数多く存在しますが、これほどまでに豊かな実りと、静かな威厳を感じさせてくれるデザインは、やはりトリファリならではだと改めて感じています。
一番の魅力は、葉の質感の使い分け。
しっとりとしたマットな葉と、艶やかな光を放つ葉が重なり合うことで、まるで本物の葡萄棚を眺めているような、瑞々しい空気感が漂います。
大きさの異なるパールがこぼれんばかりに実る姿は、見ているだけで心が満たされるような、そんな幸せな充足感を与えてくれます。
今回のブローチは、長い年月を経てきたとは思えないほど、パールに剥げ一つない瑞々しい輝きが残っています。メタルの表面には、光の加減で見える程度のごく微細なスレなど、ヴィンテージならではの深みが増した箇所もございますが、その風合いすらも、全体の輝きをより優しく、肌馴染みの良いものにしてくれているようです。
実際に手に取ってみると、思った以上にボリュームのある華やかなブローチ。
けれど不思議と主張しすぎることはなく、お洋服やコーディネートをそっと引き立ててくれるところに、トリファリのデザインの奥深さを感じます。
半世紀以上の時を経てもなお色褪せないその存在感は、日々の装いに豊かな物語を添えてくれるもの。
大切にしてくださる方のもとへお届けできましたら嬉しく思います。
Antique Voyage フィッシャー
The Legend of Costume Jewelry
ハリウッドが愛した、永遠のシグネチャー
Trifari(トリファリ)
【イタリアの職人魂とニューヨークの洗練】
1910年、イタリアの熟練金細工師グスタボ・トリファリ(Gustavo Trifari)がニューヨークで設立。当初はヘア・オーナメントを製造していましたが、1925年にレオ・クルスマン(Leo Krussman)とカール・フィシェル(Carl Fishel)と提携し「KTF」として発展。後に再び「TRIFARI」ブランドへと戻り、高品質なコスチュームジュエリーの代名詞となりました。
【アルフレッド・フィリップが築いた黄金時代】
トリファリ의 黄金時代を支えたのは、カルティエ(Cartier)やヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)で名を馳せた伝説のデザイナー、アルフレッド・フィリップ(Alfred Philippe)です。
1930年の入社後、彼が持ち込んだインビジブル・セッティング(Invisible setting)に着想を得たハイジュエリーの表現は、安価な模倣品とは一線を画す、芸術的な風格をトリファリに与えました。
そして、1937年には品質の証である「クラウン(王冠)マーク」が誕生しました。
その品質とエレガンスは、マミー・アイゼンハワー(Mamie Eisenhower)大統領夫人をはじめ、ハリウッド映画界やブロードウェイのスターたちを魅了し続けてきました。
【革新的な素材と時代を映すデザイン】
「手の届くラグジュアリー」を掲げ、ロジウムメッキや独自の金合金「トリファリウム(Trifanium)」などの新素材を次々と導入。
1930年代のアールデコからミッドセンチュリーのエレガンスまで、トレンドを巧みに乗り切った職人技は、今なお高いコレクタブル価値を誇ります。
【知性と美学を継承するピース】
1970年代のホールマーク(Hallmark)社、1990年代のモネ(Monet)グループへの買収を経て、実質的にその輝かしい幕を閉じた往時のトリファリ。
アンティーク・ボヤージュでは、アルフレッド・フィリップの哲学が息づく1960年代頃の希少なヴィンテージ・ピースなどを、厳選してご紹介しています。
Antique Voyage Curated Collection