1952年、ニューヨークの春に舞い降りた「Park Avenue Zoo」の小さなスター
ヴィンテージ・ジュエリーの黄金期を築いたTrifari(トリファリ)が、1952年に発表したコレクション「Park Avenue Zoo(パークアベニュー・ズー)」。
同コレクションより、こちらは愛らしいサーカスの象をモチーフしたヴィンテージ・ブローチです。
カルティエなどで名を馳せた巨匠、アルフレッド・フィリップがデザインを手がけた貴重なオリジナルピース。裏側には、1932年から1954年頃まで使用されていた、古い時代を象徴する「TRIFARI PAT.PEND.」の刻印が刻まれています。
小ぶりなサイズでありながら、その佇まいには確かな貫禄が宿っています。
独自の金合金「Trifanium(トリファリウム)」で仕立てられたボディには、ふっくらとしたパールの光沢が映え、小さな足や鼻の曲線には、フィリップ氏らしい精緻な造形美が息づいています。
そして、このブローチに命を吹き込んでいるのが、色鮮やかなラインストーンたち。エメラルドグリーンの小さな「瞳」が、ハッとするような生命力を。ルビーレッドのティアドロップ型の「耳」が、シックな装いの中に、遊び心と華やぎを添えてくれます。
ボディと、鼻先で転がすボールに施されたフォックスパールが、サーカスの華やかな物語を胸元に広げてくれる、実に可愛らしい一点です。
時を経たゴールドの味わい、コッパーゴールドの風格
半世紀以上の時を経て、ゴールドトーンにはわずかに年季が重なり、味わい深いコッパーゴールドの風合いへと育っています。それは、新品には出せない、長い年月を旅してきた証。
装いの中でその深みのある輝きが、持ち主の歴史にそっと寄り添うような温かみを感じさせてくれます。

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| ブランド | Trifari(トリファリ) |
| サイズ | 約 横2.5cm × 縦2.5cm |
| 材質 | ゴールドトーン・メタル(Trifanium)、人工パール、ラインストーン |
| 刻印 | TRIFARI PAT.PEND. |
| コンディション | Very good 全体的にとても良好なヴィンテージ・コンディションです。
ゴールドトーンには、長い年月を経て育った穏やかな色味の変化(コッパーゴールドへのエイジング)や微細なスレが見られますが、アンティークならではの深い味わいとしてお楽しみいただける範囲です。
ボディや鼻先のパール、耳のラインストーンにも大きな傷みやメッキの剥がれはなく、70年以上の時を経たお品としては、オリジナルの状態をよく保った美しいコンディションです。 |
※ヴィンテージ品につき、経年上の極小のスレや汚れは、新品とは異なる趣としてご理解ください。
※ジュエリーのみのお届けです。撮影小道具は含まれません。
当時の母の日の広告では、同シリーズの他動物モチーフが紹介されました。
Vintage Ad Archive世代を超えて、母から娘へ。語り継がれるトリファリの輝き

1952 Trifari "Mothers of every age..." Advertisement
1952年、母の日に向けて発表されたトリファリの広告資料です。
誌面を彩るのは、瑞々しいミルクガラスの「Camellias」や、優美なラインストーンが輝く「Lorelei」「Spring Fantasy」といった名品たち。そんな王道のコレクションの傍らに、小粋な遊び心を添えるように並んでいるのが、今回ご紹介する「Park Avenue Zoo」シリーズの動物たちです。
左上:Lorelei(ローレライ)
右上:Spring Fantasy(スプリング・ファンタジー)
中央:Camellias(カメリア)
下段中央:Enchanted Garden(エンチャンテッド・ガーデン / 魔法の庭)
正統派の気品と、都会的なセンスが同居する1950年代のスタイル。かつての広告の中で「世代を超える輝き」として讃えられた物語を、ぜひ胸元でお楽しみください。

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Antique Voyage Magazine
巨匠が命を吹き込む、トリファリのアニマル・ガーデン
アルフレッド・フィリップが描く「気品ある遊び心」
トリファリの歴史において、アニマルモチーフは特別な輝きを放っています。その立役者は、カルティエなどの高級宝飾店で腕を磨いた巨匠アルフレッド・フィリップ(Alfred Philippe)。
彼が手がける動物たちは、単なる写実を超えた、どこか誇り高く、それでいてチャーミングな表情を持っています。
小さくとも立体的で精巧なメタルの造形や、緻密なパールの配置。そこには、ハイジュエリーの技法をコスチュームジュエリーへと昇華させた、フィリップ氏の並外れた美学が息づいています。
コレクターを虜にする「物語を纏った動物たち」
1940年代から50年代にかけて発表されたアニマルたちは、当時の広告でも大々的に取り上げられ、ニューヨークの女性たちの憧れの的となりました。てんとう虫やカエル、小鳥にプードル……。
それぞれの動物が持つシルエットの美しさを、独自の金合金「Trifanium」や、柔らかな光を湛えるパールで表現する。その立体的な造形力は、見る角度によって異なる表情を見せてくれます。
時代を超えて世界中のコレクターが熱心に探し続けるのは、そこに単なる装飾ではない、一つの「物語」が完結しているからに他なりません。
The Legend of Costume Jewelryハリウッドが愛した、永遠のシグネチャー
Trifari(トリファリ)
【イタリアの職人魂とニューヨークの洗練】
1910年、イタリアの熟練金細工師グスタボ・トリファリ(Gustavo Trifari)がニューヨークで設立。当初はヘア・オーナメントを製造していましたが、1925年にレオ・クルスマン(Leo Krussman)とカール・フィシェル(Carl Fishel)と提携し「KTF」として発展。後に再び「TRIFARI」ブランドへと戻り、高品質なコスチュームジュエリーの代名詞となりました。
【アルフレッド・フィリップが築いた黄金時代】
トリファリの黄金時代を支えたのは、カルティエ(Cartier)やヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)で名を馳せた伝説のデザイナー、アルフレッド・フィリップ(Alfred Philippe)です。1930年の入社後、彼が持ち込んだインビジブル・セッティング(Invisible setting)に着想を得たハイジュエリーの表現は、安価な模倣品とは一線を画す、芸術的な風格をトリファリに与えました。そして、1937年には品質の証である「クラウン(王冠)マーク」が誕生しました。その品質とエレガンスは、マミー・アイゼンハワー(Mamie Eisenhower)大統領夫人をはじめ、ハリウッド映画界やブロードウェイのスターたちを魅了し続けてきました。
【革新的な素材と時代を映すデザイン】
「手の届くラグジュアリー」を掲げ、ロジウムメッキや独自の金合金「トリファリウム(Trifanium)」などの新素材を次々と導入。1930年代のアールデコからミッドセンチュリーのエレガンスまで、トレンドを巧みに乗り切った職人技は、今なお高いコレクタブル価値を誇ります。
【知性と美学を継承するピース】
1970年代のホールマーク(Hallmark)社、1990年代のモネ(Monet)グループへの買収を経て、実質的にその輝かしい幕を閉じた往時のトリファリ。アンティーク・ボヤージュでは、アルフレッド・フィリップの哲学が息づく1960年代頃の希少なヴィンテージ・ピースなどを、厳選してご紹介しています。
Antique Voyage Curated Collection