艶やかな黒に灯るコーラル。凛とした気品を纏うサイの横顔
Kenneth Jay Lane(ケネス・ジェイ・レーン)による、艶やかなブラックエナメルとコーラルカラーのカボションが美しい、サイのヴィンテージ・ブローチです。
1990年代初頭、KJLが手がけたアニマルシリーズに見られるサイのデザイン。同時期のコレクターズブックには、パールをあしらったタイプとともに、異なるカラーのカボションを配したバリエーションも紹介されています。なかでも、温かみのあるコーラルカラーのカボションをまとった本品は、現在のヴィンテージ市場でも流通例が少なく、なかなか出会うことのできない珍しいカラーバリエーションです。
ゴールドトーンメタルの立体的なボディには、深みのある漆黒のエナメルが施され、その上に大小のコーラルカラーのカボションがリズミカルに配されています。艶やかな黒とやわらかな珊瑚色のコントラストが、サイの力強い佇まいをモダンで洗練されたジュエリーへと昇華させています。
パールとはまた異なる、軽やかな佇まい
パールタイプ〔Fig. 07〕とよく似たデザインでありながら、並べてみるとその印象には少し違いがあります。
こちらのコーラルタイプ〔Fig. 08〕はわずかに小ぶりで軽やかな仕立て。
ラインストーンの装飾を持つパールタイプがより重厚で貫禄のある佇まいを見せるのに対し、コーラルタイプは装飾を抑えたすっきりとした造形と、鮮やかな色彩が際立ちます。
同じサイというモチーフでありながら、それぞれに異なる個性を楽しめるのも魅力のひとつ。ジャケットやコートなどの胸元に添えると、凛とした存在感とともに、大人の装いに心地よい遊び心を添えてくれます。
| ブランド | K.J.L(Kenneth Jay Lane) |
| 年代 | 1990年代初頭 |
| サイズ | 約 縦3.5cm × 横5.3cm(最大部)サイズ選びのガイド |
| 重さ | 約25g |
| 材質 | ゴールドトーンメタル、エナメル、カボション装飾 |
| 刻印 | Kenneth © Lane |
| コンディション | Excellent(Near Mint) エナメルの艶、コーラルカラーのカボションともに美しい状態を保っており、目立つダメージは見られません。ピンの動作も良好です。 |
※長い年月を経て愛されてきたヴィンテージ品のため、目立たない微細なスレが見られる場合がございます。時が刻んだ風合いとしてご理解いただけますと幸いです。
※ジュエリーのみのお届けです。撮影小道具は含まれません。
VOYAGE LOG ―― 五感の記憶
重厚で貫禄のあるパールタイプ〔Fig. 07〕と並べると、こちらのコーラル〔Fig. 08〕はどこか軽やかで、モダンな洗練が際立ちます。よく似た二頭でありながら、実際に並べてみると、それぞれにまったく違った個性が感じられるのも面白いところです。
漆黒のエナメルに、ぽっと灯るような温かいコーラルカラー。力強いサイというモチーフに、こんなにも洒落た色彩を合わせてしまうケネスのセンスには、思わず脱帽してしまいます。パールタイプよりもわずかに小ぶりで、ラインストーンを使わないすっきりとした仕立ても、このコーラルならではの魅力です。
そして、このピースを探していて印象的だったのが、その出会いの少なさでした。
ヴィンテージ市場ではパールタイプを目にする機会が多い一方、このコーラルカラーにはなかなか出会うことがありません。だからこそ、美しい状態で手元にやってきてくれたことがいっそう嬉しく、眺めるたびに小さな誇らしさを感じさせてくれます。
艶やかなブラックと温かなコーラル、そして堂々としながらどこか愛嬌のある横顔。色彩と造形、そして出会うことの少なさまで含めて、コレクターズピースとして大切にご紹介したい一品です。
Antique Voyage フィッシャー

American Vintage Elegance
「すべての女性に魔法の輝きを」― 時代を彩ったファッションジュエリーの軌跡 ―
| Kenneth Jay Lane(ケネス・ジェイ・レーン) |
【シューズデザイナーからジュエリー界の旗手へ】 1932年、アメリカ・ミシガン州デトロイト生まれ。 コスチュームジュエリーの世界に洗練された遊び心を吹き込み、独自の美意識で一時代を築いたデザイナー、ケネス・ジェイ・レーン(Kenneth Jay Lane)。 1963年に自身の名を冠したブランドを立ち上げる前は、デルマン(Delman)やクリスチャン・ディオール(Christian Dior)でシューズデザイナーとして活躍し、靴にラインストーンなどの装飾を施すなかで、やがてジュエリーのデザインへと活動の場を広げていきました。 【「本物より魅力的なフェイクを」貫かれた独自の美意識】 彼の哲学はとても明快でした。 自らの作品を「Fabulous Fakes(見事なフェイク)」と呼び、イミテーションならではの自由な美しさを楽しんだケネス。 ガラスや樹脂、エナメルといった素材を自在に組み合わせ、貴金属の枠にとらわれない華やかで上質なファッションジュエリーへと昇華させました。 【ロイヤルファミリーや銀幕のスターたちを魅了】 その自由で優雅なデザインは、ジャクリーン・ケネディ・オナシス(Jacqueline Kennedy Onassis)やダイアナ元皇太子妃(Princess Diana)をはじめ、オードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)、エリザベス・テイラー(Elizabeth Taylor)ら多くのセレブリティを魅了しました。 ジャクリーン夫人は大切な宝石を銀行に預け、アリストテレス・オナシス(Aristotle Onassis)から贈られたジュエリーの一部をケネスに複製してもらっていたという逸話も残されています。 【時代を超えて愛される、色褪せない造形美】 時代が移り変わってもその魅力は色褪せず、レディー・ガガ(Lady Gaga)をはじめとする後世のアイコンたちにも愛されてきました。
2017年に85歳でこの世を去るまで、生涯現役のデザイナーとして創作活動に情熱を注いだケネス・ジェイ・レーン。彼が遺したピースは、身につける人の個性を引き立て、装いに心地よい自信を与えてくれます。
年月を重ねるほどに味わいを増す造形美。その作品はニューヨークのメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)をはじめ、美術館のコレクションにも収蔵され、今もコスチュームジュエリーの歴史に確固たる足跡を残しています。 |
Antique Voyage Collection